そして、初めて記念館に足を運んだ’94年の夏…開館時間の朝9時半に入館し、昼食も食べずに夕方の4時半まで、ひたすら『ブラック・ジャック』を読み
ふけりました。その後はもうずぶずぶと手塚ワールドにハマってしまい、手塚漫画を買い漁り、記念館には月に一度は通いました!当時はまだDVDやビデオな
どは入手できるような環境ではなかったので、手塚アニメを見るために記念館に通い続けたのです。そして、企画展で見られる手塚先生の美しい原画の数々に、
穴があくほど見入ったものでした。あれからもう10年も経ったのかと思うと、感慨深いものがあります。私のファン歴はまさに記念館とともにあったからで
す。今まで記念館に行った回数は正直数え切れませんが、80回くらいにはなるでしょうか。
さて、4月25日に10周年を迎えた手塚治虫記念館に行って参りました。GW前の日曜日のためか、かなり混んでいました。入り口で、限定3000名様の
記念ポストカードをもらいましたよ。入ってすぐのところにクイズの回答用紙が置いてありました。クイズは10問。手塚ファンには楽勝の問題ばかりでした
が、一般的にはちょっと手ごたえのあるクイズかな?でも、展示物をきちんと見れば全問わかるものばかりです。ちなみにひとことツッコミを入れますと…「手
塚治虫のペンネームの由来となった昆虫の名前は?」回答はいうまでもなく「オサムシ」なんですが、厳密に言えば「オサムシ科のマイマイカブリ」なんですよ
ね。でも、不正解とされるのがイヤだったので、そう書くのはやめました(笑)。
そして、10周年の記念消印と記念スタンプがあったので、ポストカードを購入して切手を貼って、消印&スタンプを大量に押してきました。10周年記念
グッズも購入し、限定紙袋もゲット!企画展「火の鳥〜生命の輝き展」は、「休憩〜インターミッション〜」や「大地編」の構想原稿など、普段は見られない手
塚先生の生原稿が多かったので、ファンとしては満足のいく展示でした。
ここで今後の企画展についてひとつ提案を。「手塚治虫の時代
観(環)展」というのはどうでしょう?手塚漫画には、『陽だまりの樹』や『アドルフに告ぐ』をはじめ、歴史を舞台とした様々な作品があります。『シュマ
リ』や『奇子』、『一輝まんだら』などなど…。これらの作品群はいわば、手塚先生の「歴史観」を語るにふさわしいものだと思うのです。さらに言えば『火の
鳥』における壮大な時間の流れ。「未来編」のラストが実は「黎明編」に繋がっているという手塚先生独自の「歴史環」。この考え方は他の作家にはなかなか真
似の出来ない、素晴らしいものではないでしょうか。是非企画展という形でアピールする方法をお考えいただければ、と思います。