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阪 急ビルに関するこのページの続編は
ブログのりみ通信にて不定 期に執筆。
【関連エント リー】
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ビデオ「阪急百貨店大阪うめだ本店の建築」
2005年 月7日(水)の大阪日日新聞に特設ブログ「旧阪急梅田駅コンコー スを残したい…」の活動が紹 介されました。取材の際、m-loisさんと私が出席。取 材して下さった浜さんに大変感謝しております。嘘や誇張がな く、非常に良い紹介のされ方です。ちゃんと「手塚治虫ゆかりの地」って紹介されていますし、「ブ ラック・ジャッ ク」や「アドルフに告ぐ」に登場、まで言及してあって手塚ファンとしても極めて評価できる記事で す。紙面はこちら
 
旧 阪急梅田駅コンコースを残したい…
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 既にご存知の 方も多いと思いますが、「旧梅田駅コンコースを残した い…」と いう特設ブログが9月20日より開設 されています。旧梅田駅コンコースの解体に異をとなえ るブログです。「谷中M類栖」の m-louisさんが中 心になって発足したこのブログ。趣旨については、「この取り組みに ついて」の ページをご覧いただきたいのですが、単なる反対運動で はなく、賛否を含めた あの場所に対する思いや声を集め、それを残したい、というのが一番の趣旨で す。つまり「残したい」にはあのコンコースそのものを残したい、だけではな く、 気持ちを残す、声を残すという二重の意味での保存活動の意味がこめられている のです。開設以来非常に多くのコメントやトラックバックが集まっていて正直こ こ まで反響があるとはびっくりしました。

 かくいう私もここのサイトの有志に参加しておりま す。時々現場レポートを書いたり広報のた めのカード作成 といった裏方的な事が中心ですが、こちらでも活動しておりま すので、ご興味のある方は是非アクセスしてみて下さい。

  そ れにしても旧梅田駅コンコース。解体のニュース 以降も、何度も見に行ってしまいます。8月下旬 から9月中旬まで何度も通いつめて 「見納め」をして、もうだいぶ諦めはついたので すが、やっぱり気になって週に一度は様子を見に 行ってしまいます。シャンデリア が2基なくな り、壁画が 工事塀に覆われてしまったときはやはりショックでし た。でも株主でもない一般市民には結 局「見守る」ことしかできないんですよね。
 
 けれどもこの活動を通して、同じ 思 いの人がこんなにもいることに驚き、嬉しく思いまし た。普段足をとめることのない「通路」だった場所 に、あの日は皆足をとめ名残を惜しみました。あのコ ン コースは大阪が全国に誇れる文化だったと思うので す。全国的な意味あいでは、大阪というとミナミのコ テコテのイメージが強い中で梅田にくるとあのように 美 しい空間が存在する、しかも「コンコース」という半 公共物。観光名所でも何でもない、「日常」の中にに 美しいコンコースが存在したということ自体がスゴイ ことだと思うんですね。それはやはり小林一三が築き 上げた阪急というブランドイメージとしての大阪だと 思うのです。その小林一三が築き上げたものを、今の 阪急は捨てようとしているようにしか思えません。あ のようなコンコースはもう二度と造れないと思うので す。壁画とシャンデリアは残すことを検討している、 という発表がされていますが、あれはあの空間にあっ てこそ生きるものであって、一部を切り取ってしまっ たら全くの別物になってしまうではありませんか。そ れにしてもちょっと気になっているのですが、現在撤 去された2基のシャンデリア。まさか2基しか保存し ないつもりじゃ…と危惧しています。あの空間が徐々 に解体されていくのを間近でみるのはつらいものがあ ります。

 商業都市大阪の中でも梅田は最激戦区。その中で勝 ち残っていかなければならないゆえの建て替え。 それが企業の論理だとわかってはいますが、果たして 一般市民はそれを望んでいるのでしょうか。確かに、 新しいものができれば一時的にお客さんは流れるで しょう。大阪人は新しもん好きですから。しかし、 10年20年たったとき「大阪の文化だ」と誇れるよ うなものが今度の建て替え、コンコースの解体によっ て ―つまりあのコンコーコース以上に歴史的名建築にな りうるものが出来るとはどうしても思えないのです。 ここ数年の間に梅田には新しいスポットが次々に出来 ていますが、そうやって、新しいものばかりどんどん 造り続ける傾向が果たして本当に良いものかどうかと 思ってしまいます。
(2005.12.4)





在りし日の旧梅田駅 コンコース。
8月末の6時頃撮影。黄金色に輝く広間だった。





両端の2基のシャンデリア撤去に よって伊東忠太の壁画の全景図を見れるようになっ た。しかし数週間後工事塀に覆われてしまった。
写真は9月末 に撮影。
 




 

 
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