(手塚ファンマ
ガジンvol.176掲載)
第5回 猫神社と
皇太神社
手塚兄弟の間で「猫神社」と呼
ばれていた千吉稲荷。旧手塚邸 から北西約
300メートルの場所にあり、「擂鉢池」周辺とともに、少年時代、手塚兄弟の昆虫採集の
ルートでありました。弟・手塚浩さんの話によると、境内の中に樹液
が出ているクヌギが一本あり、夏場はそこに蝶や甲虫が集まるためよく兄弟で訪れたそうで
す。御殿山がすっかり住宅街と化してしまった現在では、最も当時の
様子をとどめている場所でしょう。千吉稲荷について、手塚先生の小学校時代の同級生、大森
俊祐さんにもお伺いしました。
「小生の記憶に残っているのは、手塚君が本格的に昆虫採集に取り組む以前の、小学校二年生
の頃、彼の家のそばの溝で沢ガニ取りをしていて、足を延ばして千
吉稲荷の前の水路まで行って、沢ガニを探したことです。一面のレンゲ畑の美しかった光景が
はっきりと印象に残っています。」
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